コモディティ

必需品。日用品、商品。一般化したため差別化が困難となった製品やサービス。

【使用例】
『コモディティー化を極力防止するための製品の差別化について提案する。』

コモディティー化するという用い方をする。ある製品やサービスの市場価値が落ち、一般化すること。差別化されていた商品の低価格化・普及品化。白物家電などは、コモディティー化の顕著な商品である。

コモディティとは、日用品、必需品、あるいは一般商品(現物品)といった意味合いですが、ビジネス用語として用いる際は、一般的なビジネス用語として使用する場合と、金融用語 として使用する場合があり、それぞれ意味が違います。

一般的なビジネス用語としては、コモディティー化するという用い方をします。
コモディティー化とは、付加価値の高かった製品やサービスが、市場での競争のなかで、機能・品質などの差別化特性が失われていき、一般化・日用品化することです。

ある製品市場がコモディティー化すると、消費者と企業にそれぞれ次のような行動を促します。
消費者にとっては、製品間に機能や品質での差がなくなることで、どこのメーカーの製品を選んでも同じという状態になり、購入機会の多さや価格の安さだけが製品選択の理由になります。

企業にとっては、価格と購買機会の多さだけが消費者の購買動機となるため、大量生産による価格競争に踏み切らざるを得なくなり、薄利多売の状態が続くことになります。
このある製品市場のコモディティ化による、底なしの安売り競争を指して、米GE社のCEO・ジェフ・イメルトは「コモディティ・ヘル(地獄)」と表現しています。

コモディティー化の著しい製品市場としては、パソコンや周辺機器、白物家電、また菓子や飲料などの市場などが挙げられます。

金融用語としてのコモディティとは、商品先物取引所で取引されている商品のことです。
具体的には、原油や天然ガスなどのエネルギー、金や銀、プラチナなどの貴金属、小麦や大豆、トウモロコシなどの穀物、等々です。このような実物商品に対して投資をすることをコモディティ投資といいます。

プラスチック製品の製造販売で知られるアイリス・オーヤマが2017年春から大型の白物家電市場に本格参入するようです。毎年1000点にも及ぶ新製品を世に送り出している、アイディア日用品の雄・アイリス・オーヤマが、コモディティー化の代名詞ともいえる白物家電市場で、どのような差別化を図ってくるのか、実に興味深いですね。