オンスケ(オンスケジュール)

予定通りに、計画通りに、定時に。計画通りに進行している様子。

【使用例】
『いまのところ、オンスケで順調に進んでいます。』

作業工程が予定通りに進んでいることの様子。作業が遅滞なく順調であることの表現。交通機関の正常な定時運行や行事等の時間通りの進行の意味もある。

オンスケはオンスケジュールの略語です。予定通り、計画通り、スケジュール通りにものごとが進んでいること、交通機関の正常な定時運行や行事などが定刻通りに進行していることを意味します。
ビジネス的には、作業が予定通り順調に進んでいることの表現です。

会議の席などで、作業の進捗状況を確認しているときに、他のメンバーは皆、胸を張って「順調です」「オンスケです」と報告しているのに、自分だけ「作業が遅れています」とは、言いにくいものです。
しかし何事も手当は早めが肝心、最初のちょっとした作業遅れが最終的な納期遅れなどにつながり、結局取引先や上司まで巻き込んで、大きな問題に発展してしまうこともあり得ます。
もし進捗遅れが生じたら、多少の叱責は覚悟して、早めにリスケ(オンスケの対義語でリスケジュール=作業日程の組直しのこと)を願い出て、早期に問題の解決を図ることが大事です。

民間ビジネスの世界では、オンスケで作業を進めることは当然ですが、行政や政治の世界ではちょっと違うようです。

かつての公共事業は当初に決まっていた工期や予算など、あってなきが如し、年単位の工期遅れなどはざらで、まさに「行政の辞書にオンスケはない」といった体でした。
現在は財政難のせいもあって、以前よりは厳しくなりましたが、それでもまだまだ親方日の丸的な体質は改まっていないように感じられます。

政治の分野では、国会の会期が挙げられます。日本の国会は会期制を採っており、会期内に法案を審議し、国会を通過させれば「オンスケ」ということになります。
しかし「オンスケ」ばかりでは、野党の力量・存在が問われてしまいので、ひと昔前は、重要法案を審議する国会では最初から延長含みで会期を決めていました。
野党ががんばって会期延長を勝ち取り「政府のオンスケを阻止、リスケに持ち込んだ」ようにみせかけるためで、これは「国対政治」と呼ばれる与野党の裏取引でした。
八百長といえば八百長ですが、この手法には、野党の意見も修正案に反映させるという民主主義的メリットもありました。
現在の国会は以前に比べて、ガチンコ勝負なのでしょうが、その分、与党が数にものをいわせての政府原案通りの「オンスケ」国会ばかりだと、別の意味で危ないかもしれません。