FRB(連邦準備制度理事会)

FRBとは、連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board=略称FRB。以下FRBと記します)のことで、1913年の連邦準備法に基づく、アメリカの中央銀行制度である連邦準備制度(Federal Reserve System=略称FRS)の最高意思決定機関です。同国の中央銀行に当たります。

FRBは、現在、ワシントンDCに設置され、全米12の連邦準備区各区に1行ずつ設置されている連邦準備銀行(Federal Reserve Banks=こちらも略称が同じFRBですが、通常FRBといった場合、連邦準備制度理事会を指すのが一般的です。以下連邦準備銀行と記します)を統括しています。

FRBは、7名の理事(任期14年)で構成され、理事の中から議長・副議長(任期4年)が選任されます。議長・副議長・理事は、大統領が上院の助言と同意に基づいて任命します。

主要な業務としては、市中銀行の監督と規制(支払準備率の設定など)、連邦準備銀行の統括と監督(公定歩合の審査・決定など)、公開市場操作を含む金融政策の決定等々です。

実際の中央銀行業務は、FRB(理事会)統括の下で、12の連邦準備区に設置された連邦準備銀行(所在地は、ボストン、ニューヨーク、フィラデルフィア、クリーブランド、リッチモンド、アトランタ、シカゴ、セントルイス、ミネアポリス、カンザス・シティ、ダラス、サンフランシスコ)が行っています。
その主要な業務内容は、加盟銀行の法定準備金の保有、手形の交換および割引・貸付、紙幣の発行、加盟銀行の業務の検査などで実務面で銀行の銀行として機能しています。

日本では、第13代FRB議長を務めたアラン・グリーンスパンの辣腕ぶりがしばしばメディアに取り上げられ、一般におけるFRBの認知度がぐっと上がりましたよね。
FRBはまた、大統領に対して強い独立性を有しており、世界経済に与える影響の大きさも相まって、米国内では「大統領に次ぐ権力者」とも称されています。