段階的な拡大。またはコールセンターなどでオペレーターが上位者に指示を仰いだり、質問したりすること。
【使用例】
『クレームはセンター長にエスカレーションしてください。』
ビジネス的には、主にコールセンターでなどでオペレーターが上位者に指示を仰ぐときに用いるが、もっと一般的にトラブル発生時にその内容に応じて上位者に報告・連絡することの意味にも使われる。
エスカレーションとは、段階的に拡大していくこと、次第に激化していくこと、を意味します。
ビジネス用語としては、主にコールセンターで、顧客からの問い合わせやクレームなどに対し、オペレーターが、上位者(管理者等、内容によってはクライアント)に質問・確認したり、指示を仰いだり、あるいはオペレーター自身では対応しきれない場合、上位者に情報を上げ、対応を引き継いでもらったりすることを指します。
IT分野でもやはり、システム運用などで、トラブルや障害が起こったとき、担当者だけでは対応が困難な場合、より上位の技術者や管理責任者と対応を協議したり、対応を引き継いでもらったり、また、ユーザーサポートなどで、ユーザーからの問い合わせ等に担当オペレーターでは対応が難しいケースで、上位者に確認したり、指示を仰いだり、対応を代わってもらったりすることもエスカレーションといいます。
一般的にも、対応の難しい案件で、部下が上司に判断を仰ぐことをエスカレーションと呼ぶ企業も増えています。しかし単なる上司への業務報告までエスカレーションを称する向きがあるようですが、これはちょっとなじまないですね。
エスカレーションの手順を示したものがエスカレーションフローで、これは、エスカレーションが必要な事案が発生した時、レベルや緊急性など、その内容に応じて、連絡・報告すべき担当者・連絡先番号・連絡方法の流れや仕組みを示したものです。
エスカレーションフローが作成してあれば、さまざまな事案に対しても迅速、適切に対処することが可能になります。
エスカレーションフローが作成してあっても、なんでもかんでもエスカレーションするのは考えものです。
自分で充分に対処が可能なことは、その場で処理をして、後で報告を上げてもいいケースもあるでしょう。
どんな些末なことでも、エスカレーションの対象にしているとそのうち、無能の烙印を押されてしまいますからね。
ビジネス投資でエスカレーション・オブ・コミットメントという言葉がありますが、これは、投資で、深みにはまってしまい、さらにさまざまな事情から、そこから撤退する機会を逃してしまうと、起死回生を狙って、戦線拡大、追加投資を行わざるを得なくなり、いよいよ抜き差しならない事態に陥ってしまうことです。
まあ、勇気はいりますが、駄目だとわかったら、傷が浅いうちに撤退しろ、ということですね。