スケール

大きさ。規模。物差し、尺度。音階。

【使用例】
『同業他社を買収することによってスケールメリットを追求したい。』

ビジネス的には規模の利益効果をスケールメリットという。IT分野ではシステムの処理性能を向上させるそれぞれの手法をスケールアウト、スケールアップと呼ぶ。単に規模の増減をスケールと表す場合もある。

スケールとは、大きさ、規模、物差し、尺度、音階などを意味する言葉です。
対象物の伸縮に合わせて、大きさの調整をすることをスケーリングなどとも称します。
ビジネス用語として用いられるときは、規模の経済による利益効果を表現したスケールメリットという言い方で使用されることが多いです。

スケールメリットとは、事業規模が大きくなれば、生産性や経済効率が上がり、製品当りの固定費、平均費用・平均単価など、単位あたりのコストが下がり、その結果、利益率が高くなることです。
例えば、工場などで生産量を拡大することにより、製品原価や平均費用が下がれば、その分利益が増えるということになります。
スケールメリット=規模の経済は、生産メーカーだけでなく、流通や飲食などの業界にも当てはまります。
店舗数などが増え、販売機会が拡大すれば、販売数が増加し、商品や原料の仕入れが大きくなり、その分調達コストや仕入れ原価が下がります、やはり結果として、会社の利益が向上し、また、減少したコスト分を価格に反映させれば、商品を安く提供でき、市場での競争力が高まるということにもなります。
スケールメリットを追求してのM&A(企業合併)などは、ニュースでもよく目にするところですよね。

スケールメリットを活かせるのは、大量生産や大量消費、あるいは大量販売といった業態や商品・サービスですから、他との差別化や希少であることが価値となる、例えばブラン品のようなものは、スケールメリットの考え方にはなじみません。

IT分野では、単体のサーバーのプロセッサやメモリーを増強し、性能を向上させることで、システムの処理性能を上げる手法をスケールアップといいます。
また、サーバなどの数を増やして処理を分散し、システム全体の処理能力を向上させる手法をスケールアウトといいます。
ウェブサービスの分野では、主にスケールアウトの手法がとられ、システムが構成されています。

スケール=縮尺といえば、模型やプラモデルを思い浮かべる向きも多いのではないでしょうか。模型やプラモデルは子供の玩具に止まらず、ビジネスでもよく使用されます。
大型機械メーカーでの性能検査や、あるいは建築模型や商品模型などは、クライアントへの説明にも使われていますよね。ちなみにプラモデルの縮尺が、48分の1、72分の1、144の1など、12の倍数が多く、国際スケールも72分の1や144の1、国際スケール準拠もやはり12の倍数になっているのは、プラモデルが、フィートやインチを長さの単位に用いる英米で発展したものであるため、ということのようです。
フランスや日本など、メートル法を使用している国では、100分の1や50分の1、20の1などピッタリしたスケールも多く見受けられますよね。